疲労と老化

疲労と老化

疲れてくると免疫も下がり、風邪をひきやすく
なったり体調を壊しやすい一因にもなります。
年齢と共に取れにくくなる疲れ、どう対処するの
か、疲労とは一体何なのか?について調べたこと
ををまとめました。

疲労とは

「疲労とは過度の肉体的および精神的活動、
または疾病によって生じた独特の不快感と
休養の願望を伴う身体の活動能力の減退状態で
ある」

日本疲労学会より

身体や脳が正常に活動するためには酸素が必要
です。酸素が足りなくなってしまうと人は疲れを
感じるようです。


酸素不足=疲労

疲労の原因

酸素の不足を招く原因は主に2つあります。

① 強い活性酸素→酸化(身体のサビ)



呼吸によって取り込んだ酸素の一部が通常より
も活性化した状態のことで、人を含む哺乳類で
は取り込んだ酸素の数%が活性酸素になるとい
われています。

白血球から作られる活性酸素は細胞伝達物質や
免疫機能としての働きがあり、ウィルスや細菌
を撃退します。強い殺菌能力があり、正常な
身体活動を保つ上でも重要な役割があります。

しかし、外部要因など、なんらかの原因で活性
酸素が大量に作られ、抗酸化とのバランスが崩
れると、活性酸素は細胞を酸化させてしまいま
す。

正常な細胞や血管が傷ついたりすることで、
老化や疲労、各種血管障害や癌の原因の一助と
なるとも言われています。


② 血糖値の急上昇→糖化(身体のコゲ)


食事をすると血糖値が上がり、食後時間の経過
と共に血糖値は下がります。血糖値を下げるに
は酸素が必要です。(糖代謝には嫌気性過程
と好気性過程があります。)

空腹時(低血糖時)に突然甘い物を大量に食べ
たり、炭水化物の多い食事を一気に摂ると、
血糖値が急上昇します。急に上がった血糖値
を元に戻すためには大量の酸素が必要です。
急激な血糖値の上下を繰り返すことで疲れや
すくなります。

また、高血糖状態が続くことで、たん白質が
糖化して、毒性の強い終末糖化産物に置き換
わります。これはAGEと呼ばれ、細胞を攻撃
したり、組織を劣化させ、老化を加速させる
といわれています。

酸化を予防する(抗酸化)

① 抗酸化作用のある食物
大豆イソフラボン(納豆、豆腐、味噌汁など)
βカロテン(人参、カボチャ、ホウレンソウなど)
リコピン(トマト、すいか)
アスタキサンチン(エビ、カニ、鮭など)
アントシアニン(ブルーベリー、ももなど)
カテキン(お茶など)

② 太陽を浴び過ぎない
適度な日光浴は精神的な安定にも必要ですが、
紫外線を長時間浴びると活性酸素が増え、シミ
や皮膚がんの発生にも繋がります。日焼け止め
やサングラスなど、紫外線の暴露を
予防しましょう。


③ 過度な運動を避ける
適度な運動習慣が重要です。しかし、過度で
激しい運動は活性酸素を増やします。

④ ストレス
ストレスも活性酸素が増えるようです。少し
ずつでもストレスを解消しましょう。
休息も重要です。眠る前のスマホをやめて、
良質な睡眠をとりましょう。

⑤ 喫煙、大気汚染、薬剤なども注意
酸化ストレスが強いものは避けるように工夫
が必要です。タバコの煙に含まれる有害な物質
も活性酸素を発生させます。

糖化を予防する

① 3食バランスよく食べる。
空腹(低血糖)の時間が長くなることで次の
食事でドカ食いを招き、血糖値の急上昇に繋が
ります。
ご飯、おかず、副菜、汁物、野菜を中心とした
食事をとるようにしましょう。よく噛んでゆっ
くり食事を楽しむと、血糖値がゆっくりと上昇し、
満腹中枢も刺激され、どか食いを防ぐことができ
ます。

② 食べる順番を工夫する
繊維質の物から先に食べることで、小腸での
糖の吸収スピードを遅延させ、血糖値の急上昇
を防ぐことができます。

③ 炭水化物、甘いものを少し減らす
小鉢を増やしてご飯を少し減らす、低糖質の
スウィーツに切り替えるなどの工夫が必要で
す。急に激減させるとストレスになります。
楽しんで続けられるよう、工夫が必要です。

まとめ

忙しい毎日だと、ついつい食事は簡単に摂れる
ものになりがちで、運動もさぼりがちになります。
日々の積み重ねが自分の身体を作っています。
将来の自分の為にコツコツと食生活、運動習慣を
積み重ねて元気シニアを目指しましょう。